魔拳、狂ひて
- 武田道志郎
- 2015年6月6日
- 読了時間: 1分
武術の達人である主人公がオカルトな怪物と真正面から殴りあう武闘派ヒーロー小説。
妖怪や超能力者の魔の手をかいくぐり、鉄拳を叩き込む主人公の姿は往年のマッチョニズムアクションヒーローのよう。とにかく熱いバトルを楽しみたい人にお勧めの作品。
各エピソードで妖怪や悪しき超能力者などとの戦いを描くスタイルだが、あえて区切りの良いところで話を終わらせ長引かせない作風が好ましい。
時間のある時にまとめてエピソードを読むことができる。
またよく話題にされるのは主人公のキャラクター像で、顔つきやちょっとしたしぐさはまるで悪役のような印象の男だが、中身は昨今珍しいほどの好青年。嫌味なところやおごりたかぶったところが全くない、真にヒーロー役に適した心の二枚目である。
娯楽小説として真摯な姿勢で作成された、非常に良質の小説である。
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