ROBOT HEART
童話風、児童文学風の短編中編連作。ロボットの「心」と、それを取り巻く者達の物語。
表情を浮かべることのない無機質な鉄仮面の奥に、人間に近い心を持つロボット、あるいは心を持つために旅するロボットが、様々な他人の心に触れて物語をつむいで行く。
心とは何か。それは何かを代償に手に入れられるものなのか。失っていくものなのか。
短い文章の中で重厚なテーマを扱い、かつ冗長にせずに一話一話を完結させていく手腕は見事の一言。
さらには物語同士がリンクし、大きな流れとなって新たな結末へと向かって行く。
各ページに大量に添えられた挿絵が美しく、贅沢に物語を彩る一品。
作者ページからは長期連載版を読むこともできる。固定ファンが非常に多く、短編を投下するたびに大きな反響がある人気作である。